過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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58: ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:24:56.95 ID:oIK4Qu7A0
休み時間。最低な時間。
誰も私には近付かない。
別にそれは構わない。上辺だけの好奇や同情で話し掛けられても、面倒なだけだ。
どうせ巻き添えを食いそうになれば、手の平を返すに決まっているのだし。
ただ、聞こえよがしにひそひそと語られる会話には、やはり心を乱される。
それでも折角戻ってきた玩具だ。すぐには壊してしまわないよう、抑えているのだろうけど。
(早く授業、始まらないかな――)
月初めからずっと休んでいたので不安だったけど、思ったよりは授業についていけた。
元々成績は悪くなかったし、何より優秀な先輩方二人に、勉強を見て貰えているから。
(どうかしらエリ。何か問題は無い?)
あ、暁美先輩からのテレパシー。
左襟に付けた白い羽飾りは、先輩から貰ったお守り。
魔法少女でない私でも、テレパシー程度のささやかな力なら、使えるようにしてくれている。
(はい、大丈夫です。何も問題は、ありません)
顔も見ることが出来たらなあと思ってしまう。会話が出来るだけで、充分贅沢なのに。
(そう――ちょっと過保護だったかしら?)
(いえ、その――とても、嬉しいです)
(――有難う。それじゃまた、お昼休みにね)
最低な時間はほんの一時だけ、最高の時間に替わった。
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