過去ログ - まどか「無限の中のひとつの奇跡」
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68:視点:美樹さやか ◆oQV5.lSW.w[sage saga]
2011/10/13(木) 02:38:30.34 ID:oIK4Qu7A0
「さて、それじゃ魔獣討伐見学コース第一弾、張り切っていってみましょうか」
空になった紙コップをトレイに置き、号令を掛けるマミさん。
「皆、準備はいいかしら?」
「準備になってるかどうか分からないけど、持って来ました!」
ジャジャーン!あたしが取り出したのは金属バット。ちょいとばかし体育館から借りてきた。
「うん、まあ……そういう覚悟でいてくれるのは助かるわ」
なんか苦笑しているマミさん。いやあたしだって気休めだって分かってますよ?
でも手ぶらよりはマシじゃないですか。
「楽しそうで良いわね、貴方」
ほむらの口の端も、僅かに緩む。
バカにされてるのかとも思ったけど、そういう雰囲気でもない。
もっとこう、バカな子は可愛い的な――
……あたしの立ち位置、どっちでも同じじゃない。
「エリは?何か持ってきた?」
失地回復はこの子に賭ける。願わくばあたしより変なものを持ってきてくれていたまえ。
それはもう、黒歴史として未来永劫刻まれるような。
「え、えっと……」
エリはポテトを1本ずつ、ちまちまと齧っている。やはりこの子は小動物っぽい。
ちなみにあたしが半分あげたものだ。
あたし以外の皆は、ドリンク類しか頼まなかったからなっ!
「バンドエイドと、マキロン、持って来ました……」
えーなにそれー?だってマミさんの治癒魔法があれば、傷薬なんて不要でしょー?
――なんて考えはきっとNGだ。あたしだってそのくらいは空気読める。
……多分、さやかちゃんの完全敗北だっ!
「うふふ、とても女の子らしい準備ね」
……やっぱり。マミさんの笑顔の質、明らかにあたしの時と違います。
「でも、折角貴方達が準備してくれたものだけど、無駄にさせて貰うわね」
笑顔のまま、しかし断固たる決意で持って、マミさんが宣言する。
「貴方達には、指一本触れさせない
掠り傷一つ、負わせないつもりだから」
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