929: ◆tsGpSwX8mo[saga sage]
2012/01/04(水) 02:17:58.31 ID:oXCf2Zm80
その後もさやかは度々強いデジャブを感じられ、その度に、頭痛と吐き気に苦しんだ
登校する時も、学校で授業を受ける時も、居眠りをした時に見た悪夢にも、その後の彼女が抱きしめてくれた事にも、
下校するときも、夕食を取る時も、入浴の時も、浴室を経ての性交の時も。事あるごとに
あまりのデジャブの頻度に、さやかは、以前に同じ日を過ごしたのではないか、などという考えを持ってしまった
そんな事、あり得る筈がないのに
そして更には、その事あるごとに彼女に対する酷い幻覚を見た
その幻覚での彼女の姿はいつも血濡れで、不気味に笑っている
だが、その姿はすぐに消えてしまう
その度に、さやかは恐怖に顔を引きつらせ、彼女にあまり良いとは言えない態度を取ってしまっていた
彼女はそれでも気にした様子は見せなかったが、やはりさやかの中には罪悪感が溜まってしまっていた
幻覚を見る事、同じ事を繰り返しているのではないかという疑問
その二つが、自分がおかしくなってしまったのではないかという考えに繋がってしまう
それが、吐き気と頭痛の苦しみに加え、さやかを精神的に苦しめた
深夜。さやかは性交を終えると、体に付いた汗や、汚れを洗い落とす為、浴室でシャワーを浴びていた
さやかはそれを素早く済ませると、何度もの性交に満足し、倒れるように彼女が眠る自分の部屋へと足を向けた
早く眠りたい。そんな思いを抱えながら、肉体的にも精神的にも疲労しきった体で、さやかは階段をゆっくりと上がっていく
さやか「っ!?」
階段を登り終えたその時、彼女の嗅覚に異臭が突き刺さる
幻覚を見ている時に、何度も感じていた、あの異臭が
度重なるデジャブと幻覚によるストレスに神経質になっていたさやかは、その臭いに混乱をきたしてしまう
さやかはこの幻覚から逃げ出す為に早く眠りに就こうと、自分の部屋のドアを開け放つ
途端、感じていた異臭が濃くなり、さやかの嗅覚を襲った
「おかえり」
同時に彼女の声が響く
その方にさやかは顔を向けると
寝ている筈の彼女が起きていて、さやかに気味の悪いくらいの満面の笑みを向けていた
その姿は、血濡れ
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