931: ◆tsGpSwX8mo[saga sage]
2012/01/04(水) 02:20:42.38 ID:oXCf2Zm80
それからもさやかは苦しみの日々を送っていった
さやかを襲うデジャブと幻覚は日が増すたびにその量を増やしていき、その度にさやかを激しい頭痛に、吐き気に、恐怖に苦しめる
その度に彼女は気遣い、支えてさやかを落ちつけていたが、それも日が増すたびに効果が薄れていった
幻覚や、デジャブが起こるたびにヒステリックに泣き叫び、怒鳴る
それでも彼女はそんなさやかの傍にあり、その度に自分があなたを守ると言って、さやかの心を落ちつけ続けていった
そんな日々が一週間ほど続いた、次の日の朝
「さやかちゃん」
遠い意識の向こうで、誰かがさやかを呼んでいる
それにさやかはビク、と体を揺らすと、すぐに飛び起きるようにして身を起こした
そして辺りをキョロキョロと首を激しく回して辺りを見渡す
さやか「まどか……か……」
首を回してその顔を向けた先、さやかの瞳に映るのは
「お、おはよう。さやかちゃん」
『最愛の彼女』と、見慣れた自分の部屋だった
途端、頭が割れる様な頭痛と、今にも吐いてしまいそうなほどの吐き気がさやかを襲う
頭を押さえ、必死と吐き気を押さえこむ
今となっては、何をするにでもデジャブが付きまとい、
まるで同じ日を繰り返している様な感覚までさやかは感じるようになってしまっていた
「……大丈夫?」
心配する彼女の声。
だが、さやかは身に襲う辛さから、返事をする事が出来ない
『さやかちゃんっ……いつもの、やって?』
その時、さやかの頭に彼女の能天気な声が響く
それにさやかはカッとなって叫び散らした
さやか「しないっ!!そんなものしないぃっ!!!」
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