936: ◆tsGpSwX8mo[saga sage]
2012/01/04(水) 02:30:32.41 ID:oXCf2Zm80
血だまりに彼女が沈む
さやかはすぐにそれから興味を無くしたように目を反らすと
目の前の何もない空間に、彼女の血に濡れた自分の得物でなぎ払うと
太刀筋と共に、ここではない、どこかの空間への入り口が開かれた
さやかは大剣を片手に、足に力を入れると
その入り口へと飛び出して行った
―――――
巨大な魔女―――まどかは糸で捉えた黒衣のさやかを抱きしめると
その身の内にさやかを収めていた
そしてその後すぐに、彼女は自身の力と、さやかと瓜二つの使い魔を使い、ありとあらゆる生き物を皆殺しにしていた
それは彼女は世界を自分とさやかだけの世界に作り上げる為
彼女の理想とする箱庭を作り上げる為だった
だが、その動きも、彼女の身の内で作り上げた、『まどかの理想の一日』を
さやかが打ち崩した事により止められてしまっていた
「――――――!!!」
さやかが、彼女の内で、まどかの姿をした傀儡を、空間を切り捨てる
それと連動するように、彼女の胸が内から切り裂かれ
そこからさやかがその体を食い破るように、その姿を表した
さやか「はぁ……はぁ……」
だが、彼女から出てこれたものの、その姿は酷いものだった
彼女の内に取り込まれて吸収されかかった為、全身の皮膚はケロイド状にただれ、左手の二の腕からの先と、右足の足の膝から先が失われており
更には、ソウルジェムも黒く濁り、魔力まで吸収されていた
それでもさやかは魔力を使い、弾けるように距離を取り、こちらを向く彼女と、魔力で空中に浮きながら正面から対峙した
さやか「あ……が……」
しかし、あまりの体の損傷に全身から血が漏れ出し、息をするだけでも全身に激しい痛みが襲う。
それにさやかは魔力を使って痛みを遮断させ、比較的無事だった右手に魔力を集め、無理やりに修復を施した
さやか「ああああああ!!!」
ソウルジェムが急激な魔力の消費に悲鳴を上げる
それでもさやかは右手を得物を持てるまで修復させると、自分の得物をその手に具現させ、彼女へと向かっていく
彼女はそんあさやかを迎え入れるように、天を仰いでいた両手を横に広げ、大量の糸を再びさやかへと伸ばていった
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