過去ログ - 杏子「あいつが、居なくなった世界で」
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◆h4ONJivhRc
[saga]
2011/11/08(火) 22:43:24.51 ID:xUs+d3m00
ぞわり、と背筋に寒気が走る。
これ以上聞いてはいけない。
踏み込んではいけない。
警鐘が頭の中で鳴っている。
しかし自分は流されるままに進むだけ。
止まることも、戻ることもせず。
ただ、他人に押されて引かれているだけ。
だからこそ、立ち止まれない。
「自分自身と妹―――どちらも、あなたが失った過去よ」
ああ、そうだな、と不思議なほどに納得した。
元々、さやかに過去の自分を重ねていた。
ゆまは確かに、今思えば妹に近い存在だ。
共に居ると、自分たちが姉妹であるかのように思ったこともある。
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