過去ログ - 撫子「これも、また、戯言なんだよね」
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164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[saga]
2011/10/17(月) 02:52:29.53 ID:ebFiQ8E3o
 人間、死にかけると、妙に頭が冴えるという、普段人間が使っているのは脳の三十パー

セントくらいで、残りの七十パーセントは、非常時にしか使わないのだとか。

 こんな緊迫した状況下で何を言いたいのかというと。

「本当、世の中ご都合主義だよね」

 生きてるって素晴らしい。

 僕はまっすぐに歩く。

 痛いのを我慢して。

 死ぬのを我慢して。

 死ぬ気で我慢して。

 まっすぐまっすぐ歩く。
                ・ ・ ・ ・ ・
 そう、僕の正面には――神社の本殿。
              ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
 そして、その戸には、よくないものを吸収するお札が貼ってある。

 僕が、伝説の吸血鬼の元眷属であった僕が、触ったら、大変なことになるような代物。

 別に、それが、一人から、一人と一匹に変わったところで、効力も変わらないだろう。

 もしかして、この状況すらも、忍野は見透かしていたのだろうか。だとしたら、

 だとしたら。

「本当、あの人には敵わないよなあ」

 僕は今にも倒れそうな自分の身体を、倒れさせた。

 今にも崩れそうな神社の戸に、身体を預けた。




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