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2011/12/24(土) 23:28:58.24 ID:MsIdTHw00
「返すぜ」
そんな黒子の心中を知ってか知らずか、相変わらず気楽な様子でトレインは右手の携帯電話を黒子へ向けて放り投げる。
黒子は険しい表情でそれを受け取りながら、一つの決意を固めた。
比較的短めな常盤台中学の制服のスカートの下からある物を取り出し、トレインにも見える様に掲げて見せる。
「針……いや、矢か?」
トレインが目を細めて、然程大きくは無いそれを確かめる。
それは、黒子が常にスカートの下、太腿に巻いたベルトに挟んである鉄製の矢。
身体が小さく、制圧力に欠ける彼女の、もう一つの相棒。
普段は専ら、対象の衣服を地面や壁に縫い付ける等して抑え込むのに使用される。
が、これにはもう一つ、裏の使い方とでも呼ぶべき使い方があった。
「痛っ……?」
次の瞬間、トレインは左肩に焼ける様な痛みを感じる。
一瞬前まで黒子の手中にあった鉄矢は、今はトレインの左肩を貫いていた。
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