6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage]
2011/10/17(月) 02:31:17.28 ID:J9oPpOew0
「おっと」
だが、その手が少女に届く事は無かった。
トレインの手が、自分のすぐ脇を通過しようとしたその手の動きを止める。
「――――離せコラァッ!」
一瞬の沈黙の後、スキンヘッドの男の怒声が路地に響き渡った。
トレインの手を乱暴に振り解き、少女の事は眼中に無いとばかりに向き直る。
その額には青筋が浮かび、スキンヘッドも相まって相応の迫力を備えていたが、当のトレインは我関せずで、キョトンとした顔で少女と男達とを見比べていた。
やがて、何かを思いついた様に少女の肩を叩き、面食らう彼女に話し掛ける。
「なぁ、取引しよーぜ」
「と、取引?」
いい事を思いついた、と言わんばかりのその表情に、少女は怪訝そうに答えた。
トレインはそんな事にはお構い無しで、更に話を続けていく。
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