過去ログ - 女騎士「姫の自慰を目撃してしまった」
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35:『Her Knight in Their Nights』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2011/10/21(金) 21:14:28.77 ID:aYv84ioOo
「私は、昨晩の私の言動が、如何に陶酔したものであったか、冷静さを欠いたものであったかを思い、
 恥ずかしさのあまり、貴女に合わせる顔がないと考えました」
姫の声に涙が混じる。

「だから、私はあの言伝てを、自分のことしか考えていない、身勝手な言葉を送ったのです。
 私は、あまりにも軽率で浅薄でした。淫らな私を受け止め、気遣ってくれた貴女を
 逆に蔑ろにするような言動をしました。貴女の心を傷つけるようなことをしました。

 今更、こんな私を許してほしいなどと都合の良いことは言いません。
 ただ、謝らせて下さい。本当にすみませんでした、女騎士」
最後の方はしゃくり上げていたため、姫の言葉はほとんどかすれていた。

泣きじゃくる姫を、私は無言のまま抱き寄せた。
昨日の夜と全く同じように。

背中に腕を回してしっかり抱きしめると、梳くように静かに髪を撫でた。
姫は一瞬ためらった後、同じように私の背中を掴み、顔を胸にぴったりと埋め、再び泣いた。

恐らく、ちょうど一日前、姫の中に少女の面影を見出した時、すでにその思いは芽吹いていたのだろう。
姫を抱きしめた刹那、私ははっきりと、姫を慈しんでいる自分に気づき、思わず息を呑んだ。

姫の一面が畏敬の具現であることは以前と変わりないが、
今、彼女は私にとって、いたわるべきひとりの人間でもあった。

換言すれば、私は、姫の二重性を理解し、受け入れることができたのだ。
崇高な王女であり、年相応の女の子でもあるという、絶対と相対が共存する矛盾を。


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