過去ログ - 女騎士「姫の自慰を目撃してしまった」
1- 20
53:『Her Knight in Their Nights』 ◆k6VgDYkyGI[saga]
2011/10/21(金) 22:18:56.62 ID:aYv84ioOo
私はそれだけ用を済ますと、すぐに街を出た。
私には、別れを告げるべき友人も家族もいなかったから、国を追放されるといっても、
それは殆ど、ただ城門をくぐるだけの作業でしかなかった。

外界に出ると、私は上司が言っていた国とは真逆の方向に歩を向けた。

私には許せなかった。
姫の白無垢を甚だしく汚した元凶が、平和な国でのうのうと生活するなど。

確かに、私と姫は合意の下で肉体を重ねていた。

しかし、遡って考えれば、それら全ては、あの夜、私が姫を押し倒したことに端を発しているのだ。
私は疑いようもなく欲望に塗れた罪人であり、その罪は血の罰で雪がなければならない。

もうひとつ、私が上司の紹介状を机の上に残してきたのは、その他に、政治的な理由もあった。

いくら旧知の仲だと言っても、国家間のやり取りである以上、人事の便宜を図れば、
それは借り貸しの問題になる。上司にとって、それが将来、都合の悪い事態を招かないとも限らない。
私はもうひとつの手紙で、その旨を説明した。

唯一の心残りは、その同じ手紙で、私が上司と、そして何より姫に、嘘をついたことだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
84Res/75.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice