123:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 23:10:12.50 ID:CGXDMCHp0
そこには、いつの間に捕まえたのか、虹色の羽をした蝶々が一匹、握りこまれていた。
「あげてもいいよ」
『汀!』
124:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 23:13:44.38 ID:CGXDMCHp0
「良く見て。これが、あなたよ。あなたは蜘蛛じゃない。あなたは人間。何の変哲もない、平凡で、ごくごく普通の、何の力もない、無力な人間の一人よ」
巨蜘蛛が悲鳴を上げた。
嫌々をするように首を振った蜘蛛に、汀は淡々と続けた。
125:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 23:17:47.56 ID:CGXDMCHp0
その長い絶叫は周囲に轟き渡り、丘をグラグラと揺らした。
たまらず目を閉じた汀の体を固定していた足が、フッと消える。
胸に大穴を空けて地面に崩れ落ちた汀の目に、空中に浮かんでいる、膝を丸めた赤ん坊の姿が映った。
汀は血を吐き出し、脇の小白に支えられながら赤ん坊の前に這って行った。
そして、写真を赤ん坊の頭につける。
126:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 23:27:50.63 ID:CGXDMCHp0
*
激しく咳をしながら、汀は目を開いた。
息が詰まり、呼吸が出来ない。
過呼吸状態に陥っている汀の口に、備え付けてある紙袋の口をつけ、圭介はその背中をさすった。
127:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 23:28:34.78 ID:CGXDMCHp0
*
激しく咳をしながら、汀は目を開いた。
息が詰まり、呼吸が出来ない。
過呼吸状態に陥っている汀の口に、備え付けてある紙袋の口をつけ、圭介はその背中をさすった。
128:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 23:31:01.31 ID:CGXDMCHp0
すみません、ちょっとあまりにもSS速報が重いので、今日の投稿を断念します。
続きは後日軽い時にでもまたUPさせていただきます。
そろそろ休みます。おやすみなさい。
129:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/22(土) 23:46:36.65 ID:iXikT9QIO
SS速報のばかあああああさ
>>1乙
130:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/10/22(土) 23:47:36.12 ID:iXikT9QIO
SS速報のばかあああああさ
>>1乙
131:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:09:30.26 ID:VvTHD4vM0
中断して申し訳ありませんでした。
とりあえず、第4話、第5話をUPさせていただきます。
132:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/23(日) 18:11:32.22 ID:VvTHD4vM0
*
「負担をかけすぎだ……」
数日後、自室のベッドの上で呼吸器を取り付けられ、意識混濁状態になって眠っている汀を見て、大河内が苦そうに口を開く。
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