85:三毛猫 ◆E9ISW1p5PY[saga]
2011/10/22(土) 21:57:15.08 ID:CGXDMCHp0
「あの……マインドスイーパーというのは……」
「あそこにいる白髪の子供です」
「そんな……まだ、小さな……」
「特A級スイーパーです。無用な発言は慎んでいただきたい。お座りになってください」
女性に座るように促し、老人は圭介に向けて言った。
「高畑医師。君の上げている業績を、我々は高く評価している。今この場に、同席してくれたことを、まず感謝しよう」
そこで小白が、眠そうに、ニャーと汀に向かって甘えた声を発した。
老人達が顔を見合わせる。
圭介はその様子を気にした風もなく、頭を下げた。
「こちらこそ」
「資料は、事前に説明したとおりだが、一応形式として用意させてもらった。読んでくれたまえ」
「かしこまりました」
頷いて、圭介は目の前に置かれた分厚い資料にパラパラと目を通した。
そして写真と経歴が載っているページに目を留めた。
まだ若い青年の写真が載っている。
汀がそこで頭を上げて、写真を見た。
そして圭介に向かって小さく囁く。
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