過去ログ - 唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」
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65:唯「だいはーど!」マクレーン「ケイオン?」 [sage saga]
2011/11/06(日) 00:05:14.18 ID:CywMbHuf0
 


〜船外・船尾の上甲板〜

船尾には事故、災害時の非常脱出用として数台のモーターボートが常備されていた。
クラウス配下の二人はボートを一台、移動させ、ウィンチに取り付けている。
間も無く、お宝と共に脱出し、船は爆破。
作戦決行前に何度も見直し、練り上げた計画の最終章だ。

ルッツ「よし、ボートはこれでいい」

エルヴィン「もうすぐ隊長達が来る。そうしたら脱出だな」

やれやれ一息と懐から煙草を取り出す二人。
そこへ、陽気に口笛を吹く何者かが近づいてきた。

テオ「やあやあ、兵士諸君。任務ご苦労」

エルヴィン「あっ、ミスター・テオ。随分と早い――」

消音器付き拳銃を握る、自分らの雇い主。
それが二人の見た人生最後の映像だった。

テオ「さようなら」プシュッ プシュッ

エルヴィン「ぐはっ!」

ルッツ「うっ!」

頚部の脈拍を確めると、テオは死体を担ぎ上げる。あまり腕力が強くないのか、その動作はひどく
緩慢で不安定なものだ。

テオ「よいしょっと。まったく、肉体労働は嫌だね」

ノロノロと死体を甲板の手すりの脇まで運び、一際力を入れて死体を海へと放り捨てる。
これをもう一度繰り返し、二人の死体を処理し終えると、テオは座り込んでラップトップを開いた。

テオ「ふー、これで準備OK。……奴の方は上手くやってるかねえ」



〜船内・廊下〜

突然、壁に設置された内線電話が鳴り始めた。
マクレーンも、唯と梓も、顔には警戒の色が浮かぶ。交信だの放送だのに散々な目に遭わされ
続けて来たのだから、それも仕方無い。
電話に一番近い唯が、無言でマクレーンを見やる。マクレーンもまた無言で頷くのを見届け、
唯はゆっくりと受話器を取った。

唯「もしもし……? 誰?」

澪『唯! 私だよ!』

唯「澪ちゃん!? 無事だったんだね!」パアァ

澪『ああ、律もムギも脱出したし、大会議室の人質も解放出来た。今、和と一緒にブリッジにいる』

唯「あうぅ、よかったよぉ……」ヘナヘナ

澪『そっちもみんな大丈夫みたいだな。防犯カメラで見えてるよ』

澪の言葉を受けて、唯は近くの防犯カメラに向け、笑顔で手を振った。
その間に、受話器の向こうから聞こえる声が変わっていた。それも唯には聞き慣れた嬉しいものだった。

和『唯? ちょっとマクレーンさんに代わって』

唯「和ちゃん!」

和『話は後! 早く代わって!』

唯「う、うん! マクレーンさん、はい!」


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