過去ログ - 淫魔「んふふ」 修道女「闇の気配がする……」
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794: ◆WjI07W0ub6
2012/08/02(木) 22:54:27.59 ID:VZOkYNnJo
魔界の南の果て、触手王の居城のほど近い森の中、触手姫たちのお家。

リビングの丸テーブル、席に着いた天使の目の前に、15人の姫君が丹精込めた夕食の皿が並ぶ。

天使「わ、すごい……」

14号「さあ召し上がれ」

ちゅっと14号が頬にキスすると、うぶな少年のように天使は頬を赤らめる。

天使「もう……食べてからにしてよ」

14号「えへへ、ごめん」

13号「あーもー! 14号ずるい!」

1号「ああ、今日の順番、14号はさいごだな。抜け駆けはいけない」

2号「抜け駆けねえ……たしかに……あら?」

理知的な2号がピクと反応した。

3号「だれか来たかしら?」

4号「夕飯時になんの用だ?」

5号「……強い力」

6号「うん、魔翌力を隠そうともしない」

7号「穏便な……感じでは……ないわね」

8号「玄関からだな。6号」

目配せして、肉体派の6号と剣術使いの8号が玄関の左右に立った。
加えて9号が手のひらに術を錬りはじめたが、ふと目つきをゆるめた。

9号「この力の気配……覚えがある」

10号「ええと、たしか祭神様の……」

厚い木の扉にノックが響いたが、触手姫たちは動こうとしない。
それほど異様な術の気配が、扉の向こうに立っていた。

11号「祭神様の配下が、なんでこんなに怒ってんだよ?」

12号「お父様に緊急の連絡を……」

13号「そんなの間に合わないよ!」

14号「どうしよう……でも、逃げるわけには……」

トントンと、こんどはさっきより強くノックが響いた。

15号「ねえ、天使……」

天使「うん……あーあ、ごはんが冷めちゃうなあ」

席から立って天使は玄関に向かい、6号と8号が見張る扉を何のことなく開いた。

天使「はい、どちらさまですか?」

立っていたのはメガネをかけた女性だった。雪のように白い肌、絹のように白い髪、とがった耳に小さなピアスが光る。

1号「これはこれは、祭神様の参謀どの」

相当いらついているようで魔翌力は垂れ流しだが、表情はあくまで落ち着いたまま参謀は挨拶する。

参謀「こんばんは、触手王のお嬢様……それに、使徒」

炎も凍り付くような冷たい視線を天使に向け、参謀は嫌悪と警戒を隠そうともしない。

天使「そういう呼び方はいやだな。それに今となっては、魔界に来たのが昔か最近かってだけだろ?」

参謀「ふん……」

術の警戒を解き、参謀は剣呑な雰囲気を追い払った。

参謀「失礼。急用ゆえ先の手紙も無しに参りました」


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