164:以下、あけまして[saga sage]
2012/01/04(水) 02:08:40.14 ID:AiUnSeA3o
(……声? これは、この声は……)
その声に五和は聴き覚えがあった。誰よりも近くで、そしていつまでも聞いていたい声。
だからこそ、疑いも無く五和はその声を受け入れた。ただ、少し違和感があった。
少し違う、それが何かとは言えないのだが確実に異なったものだとは断定できる。
(右手を、前に――)
その声に五和は従い、右手を前に突き出した。
こんな事をしても何も変わらないだろう、自分は死ぬ事は間違いない。
だが後悔はしていない、自分は上条当麻の前に立つ事が出来た。
目の前には光、これは自分を殺すもの。ただそれを待つだけだった。
しかし、奇跡が起きた。
いや、それは起こるべくして起きたのだから奇跡では無いだろう。
言い換えるとするならば、「蘇った」というのが適切である。
何が蘇ったのか、それは一つの事実だった。
――上条当麻の右手は、容赦なく異能の力を無効化させる。
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