過去ログ - 女教師「折角のクリスマス・イヴだし、付き合ってあげる」
1- 20
30:nu[saga]
2011/11/12(土) 22:11:06.61 ID:qE1TFovX0
だから、僕は単純に『あいつ』に逃げようとした。
そこそこの関係である『あいつ』となら、自分の胸の孤独を癒せると感じた。
それこそ恋と呼べもしない浅ましい打算だ。
その打算に身を投げようかと何度も思った。
多分、誰だってやってる打算だ。
僕がそれをやったって何も悪くないはずだった。

だけど、僕はその打算をなけなしの理性で振り払った。
『あいつ』を思っての行動じゃない。
浅ましい自分の妄想に嫌気が差しただけだ。
そんな打算に身を任せるのが悔しかったからって、それだけだ。
その程度の安っぽいプライドだけはあった。

その安いプライドのおかげで、
僕はどうにか『あいつ』の傍に逃げ込む事だけはしなかった。
それだけはしちゃならなかった。
でも、結果的に僕は『あいつ』を傷付ける事にもなった。
『あいつ』と遊びながら、
『あいつ』に逃げ込まないなんて、
そんな器用な事は僕には出来そうになかった。
だから、僕は『あいつ』への浅ましい感情に気付いてから、
一度も『あいつ』からの遊びのお誘いに応える事はしなかった。
一度でも一緒に遊びに行ってしまったら、
僕は『あいつ』の胸に逃げ込んでしまっていたかもしれないからだ。

それを拒否されるのはまだ構わない。
一番恐ろしいのは僕を慕う『あいつ』がそれを許諾してくれる事だった。
僕を受け入れてくれるのは嬉しい。
でも、それは恋心でも何でもなくて、憐みの心からの行動でしかないだろう。
僕は『あいつ』にそんな事をされたくなかった。
それだけはどうしても耐えられなくて、僕は『あいつ』から離れた。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
73Res/73.90 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice