過去ログ - 女教師「折角のクリスマス・イヴだし、付き合ってあげる」
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nu
[saga]
2011/11/17(木) 19:07:34.29 ID:sq+AP/cA0
僕はその場に座り込んで、また夜空を見上げた。
雲一つも無い夜空だった。
そう言えば、天気予報で今夜は雪が降るかも知れないと言っていたが、
この様子では今日どころか明日も降りそうになさそうだ。
気象庁に何件か苦情が来るかもしれない。
御愁傷様です、と思いながら、僕は小さく言葉を紡ぎ出した。
「僕も今日死にたかったんで、先生の事をとやかく言えませんよ。
でも、死にたいと思ったっていいじゃないですか。
自分には生きてる価値が無くてもいいじゃないですか。
死にましょう、いつかは。
自殺をするかどうかは分かりませんが、僕等には死ぬ自由があってもいいはずです。
生きる意味や生きてる価値なんて、多分、誰にも存在しませんよ。
僕等は単に産まれちゃったから生きてるだけなんですから。
だから、別に死んでもいいんです。
生きてる事に耐えられないんなら。
でも、完全に耐えられなくなるまでは生きましょうよ。
生きたくなくても、死にたくない限りは生きてた方が面白いんじゃないですか?
少なくとも、僕は今日中は死にたくなくなりましたし」
「あらあら……。どうしてかしら?
ひょっとして、先生に惚れちゃったとか?
駄目よ、私には旦那が……、なんてね」
「そういう事は有り得ません。
思い出したんですよ。
読んでない小説が家に積んである事に。
しかも、完結巻なんですよ?
これはもう読まずに死ぬわけにはいかないじゃないですか。
それが今の僕の死にたくない理由です」
「あはっ……、小さくて安っぽい理由ね。
でも、私達が死にたかった理由も、似た様なものかしら?
誰かの幸せな姿を見てたくないから死にたいなんて、
小説の完結巻を読まずに死にたくないってのと殆ど同じよね。
人生なんて下らないって若い子は言うけど、確かにそうかもしれない。
自殺したいなんて考える事自体、
どうでもいい安っぽい感情のような気がしてきちゃうわ」
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