11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(愛知県)[sage saga]
2011/11/08(火) 18:49:43.06 ID:vKEitTMY0
「とうまはね、自分に幸せがやってくる事を否定しているきらいがあるんだよ」
アイツの身体には『幻想殺し《イマジンブレーカー》』という能力が宿っている。
その力は神のご加護すら打ち消すらしい。神がいれば、の話だが。
インデックスの持つ十万三千冊の魔道書にすら記載されていない不明な能力。
そんなアイツは自分の不幸と引き換えに他人を救い続ける。
それを運命のように自然と受け入れているそうだ。
「とうまの力は人間がりんごを食べる前の平和な時代に持っていたものかもしれないと思うんだよ」
要するに、神というものは決して平等ではない。
信じる者は救われると言いながら、信じない者の命はあっさり奪う。
偏った神の正義は時に大戦争を引き起こす。
科学もそうだ。科学の力を持った学園都市の唱える正義と平和は、単に武力による脅しに過ぎない。
そういう偏った正義を許さない力。偏った異能を全て打ち消す力。
それがアイツの身体に宿ったもの。
だから、自分に個人的に向けられる『恋』というような強い思いに気がつかない。
恋も偏った想いだから。惜しみなく奪うものだから。
そんな仮定をインデックスは語ってみせた。
「そういう意味ではみことも神様と同等になれるんだよ」
どういう意味か?
こんな幼稚で欲望にまみれた、アイツを守りきる事すらできない非力な女が?
「みことはとうまを守りたいって言ってたよね?わたしは大賛成かも。
だって、とうまに襲い掛かってくるのはほとんどが魔術師なんだよ。
魔術師は信じる神に従い、その力を分けて貰って魔術を行使するんだよ。
みことの力に雷があるよね?雷はほとんどどの宗教でも神様そのものの力なんだよ。
神の怒り、とか、そういうものは雷で現れる事が多いと言えばわかりやすいかも。
そんな神様そのものの力を打ち払う魔術なんて存在しないんだよ。
それをすると信じる神に逆らう事になるからね。だからみことは魔術師には無敵かも」
無理だ。あの巨大な要塞を浮かべるような力。
あの全世界の空の色をすっかり見たことも無いような色に変えてしまう力。
あれに雷なんかで立ち向かえるとは思えない。
「どんな強力な魔術も、行使しているのは人間だから。みことはその人間に対しては無敵かも。
でも……みことには……」
敵を殺すくらいの覚悟が必要だと言いたいのか。確かに殺人なんてできない。
殺さずに無力化するには雷の威力は強すぎる。
電撃ではダメで雷撃じゃないとって意味なら、コントロールするには力不足かもしれない。
もっともっと強くならないと。
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