20:物書き ◆MAGtVGUz8I[age]
2011/11/12(土) 00:26:43.56 ID:aFWoyn5G0
「女の人かあ〜。うん、確かに男しかいないと緊張しちゃうよね?」
創世神って人があたしに話しかけてくる。
本当に人懐っこい笑顔の人なんだなあ。
「俺の後任ってことは、俺が指導してやんなくちゃな!」
魔法神って人もなんか張り切ってるし。
「あ、あの…」
あたしは、2人に思い切って聞いてみることにした。
「2人の名前ってなんですか?」
2人は顔を見合わせて言った。
「ああ、アルミナはまたですか。彼女もなかなか人を選定する目は確かなんですが、どうも適当な節がありますねえ」
「その原因の大半はお前だと、俺は思うがな。俺が仕事を頼んだときはすごくしっかりやってくれたぞ?」
「僕が悪いんですか?」
「ああ、悪い。大体、あいつはもともと選定員じゃない役職だったろ」
「まあ、僕の書記官でしたからね。そのときの彼女の働きっぷりがなんとも真面目だったので…」
「迷惑なやつだな、お前も」
「む。なんか心外ですね」
…関係ない話してるし。話がわき道にそれてますよー
「えっと、名前、でしたか。僕はルワージュといいます。よろしくお願いしますね」
「俺はリーニアスだ。まあ、お前に力の譲渡とかした後は引退する身だ。短い間だが、よろしくな」
「あ…、はい。あたしはアリスって言います」
そうして、あたしは「魔法神見習い」っていう称号を手に入れた。
「それで、リーニアスさん」
「ん?なんだ」
「魔法神っていったいどういうものなんですか?」
「あー、そういう話か。まあ、確かに魔法神なんていうのはあんまりなじみがないだろうな」
「そりゃあ、もちろん」
「簡単に説明すれば、魔法を作り出したり、魔法を人間に貸し与えたりすることができる力を持つ神様だ」
「人間に貸し与える?」
「そう。ありとあらゆる世界に干渉して、人間に魔法を貸し与えることができる。ただし、代わりに何か大切なものをもらわなくちゃならない」
「対価が…必要ってことですか?」
「ああ、そのとおりだ。対価が必要になる」
「けど、そんなこと言ったって、魔法を使ってる人なんて見たことも聞いたこともないです」
「そりゃあ、まあ。魔法っていうのは格好良くいうためで実際は『奇跡』をつかさどる神だからな」
「奇跡…」
「そう、奇跡。ただし、神があんまり地上に干渉すると面倒くさいことになる。だからある一定量の人間に魔法を貸し与えて奇跡を起こすのが、存在意義ってところだな」
「そうなんですか…」
思ったより、重要な神様だった。
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