110:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:21:47.42 ID:uFOG1DQZo
「そうか……この家」
ただの一軒家だと思ってた。実際、家の造り自体は普通だった。
彼の家よりも大きいかもしれない、六つの部屋がある、三人暮らしには十分な一軒家。
111:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:23:15.98 ID:uFOG1DQZo
011
五月二日。火曜日。ゴールデンウィーク三日目。
今日は平日だし、昨日サボってしまったので普通に登校しなければならないのだが……。
112:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[sage]
2011/11/24(木) 03:23:41.46 ID:uFOG1DQZo
今回彼女達が優先したのは、不審者の捕獲などではなく、僕の警護だった。
彼女達はそれを監視と呼んでいるが、それはむしろ僕の役割だと思う。
「いやいやいやいや、これは確かにあたし達の任務なんだぜ」
113:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:26:28.28 ID:uFOG1DQZo
012
障り猫という、忍野いわく至極ありふれた怪異譚の凡例を、ここで引いておくとしよう。
路上で白い猫が死んでいる。
114:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[sage]
2011/11/24(木) 03:27:34.66 ID:uFOG1DQZo
「不条理落ちというかびっくり落ちというか、これはいささか教訓じみた怪異譚でね。善
良なだけの人間なんて存在するはずがなく、優しさなんてのは、とどのつまりは上っ面の
上澄みに過ぎない。必ずその裏がある――光があれば闇があり、赤があれば青があり、白
115:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:28:00.12 ID:uFOG1DQZo
そんな前置きで始まる、五月三日。ゴールデンウィーク四日目。
午後五時。僕は学校の教室の教壇に立っていた。
鍵がかかっていたのだが、学校の鍵などあってないような物である。ちょっとしたコツ
116:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:28:30.84 ID:uFOG1DQZo
今日、僕が火憐ちゃんと月火ちゃんとのかくれんぼの鬼となっている最中に出て行って
しまうなどという、鬼畜な所業をしてまでこの学校に来ている理由は、実験をしたいがた
めである。
117:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:29:01.60 ID:uFOG1DQZo
「やあ、よく来たね、翼ちゃん」
「…………」
彼女は――黙っている。
118:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:29:32.37 ID:uFOG1DQZo
右腕の時計を見る。時刻は午後五時二分二十三秒。
「おいおいおいおい、二分も遅刻だぜ?翼ちゃん。らしくないなあ。まったくもって、ら
しくない」
119:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都)[saga]
2011/11/24(木) 03:30:43.84 ID:uFOG1DQZo
「俺を呼び出しておいて、何がしたいんだにゃ?お前はただの馬鹿なのかにゃ?こうやっ
て、ご主人に対して変態的なプレイをして楽しむためだけに俺を呼んだっていうのか?だ
としたら、とんだ茶番。戯言だにゃ」
170Res/136.54 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。