132:またsaga忘れた脳内補完よろしくおねがいします ◆hZ/DqVYZ7nkr[saga]
2011/12/03(土) 00:13:03.01 ID:mAbJ85Uao
そのリズムが安心感と共に御坂の身体に溶け込もうとした時、携帯電話が鳴り響いた。
作ったリズムは崩壊し、御坂は多少のイラつきを感じながら電話相手を確かめる。
――上条当麻ッ……。
それは御坂美琴の思い人からであった。
新作ゲームのテストプレイヤーの実験の話が舞い込んで来た時、御坂は勇気を出して、予定を立てる為と最もらしい可愛い理由を持ち出し上条と連絡先を交換した。
それから御坂からメールすれば返信は来るが、彼から連絡を取ろうとしてくる事は一度もなかった。
その彼から電話が来たのだ。
本来ならば嬉しいはずなのに、御坂は悲しそうな顔で、ディスプレイを眺める。
――ダメ……。私だけが報われようとしたらダメだ。
携帯電話を枕の下に潜り込ませ、着信の音とバイブレーションの震える音をかき消す。
――死ぬ前に、最高の思い出をありがとう……。
ただ電話が来ただけ、それを最高の思い出だと感じ、死ぬ覚悟をより一層強固なものとする。
余りにも悲しすぎる道。
彼女は初恋を宙に浮かせたまま終わらせようとしていた。
しかし、そんな運命は三人の心優しい少年達によって打ち砕かれる事を御坂はまだ知らない。
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