過去ログ - 霖之助と魔理沙のパーフェクトなんたら教室デスマッチ with 慧音
1- 20
12:やくたみ[sage]
2011/12/01(木) 02:16:18.70 ID:BP+lHK1ao

   5

 蝉の声が聴こえるぬるま湯のような教室の熱気の中で目を覚ました。
枕にしていた腕によだれが着いている。
子供達は既にいなくなっていて、一見私一人しかいないようだったが、
腫れぼったい目を擦りながら教室を見回すと、一番端の席に子供にしてはやけに大きい人影が一人座って何かを書いていた。

「霖之助か」

 夢の中で見るより鮮やかで細かい意匠の着物を着ていた。

「今日は休みなのでは?」

 夢の中で聞くより低くよく通る声だった。

「長屋よりここの方が涼しかったんだ。井戸も近いし。霖之助は……ああ、そういや新しい本が入ったとこの前話したな」

「今日は人がいないと目論んでやってきたんだが、まあ、いたね」

「持ってこようか」

「もう勝手に写させてもらってるよ」

 彼は太い万年筆の先でちょんちょんと、横においた本を指し示した。
その本に興味の沸かなかった私は、彼に聞きたいことを思い付いた。

「霖之助は、私をなんと呼んでいたっけか」

「いきなりなんだい。先生」

 私はようやく、はっきりとこちらが現実であることを理解した。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
20Res/19.84 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice