過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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29: ◆ES7MYZVXRs[saga]
2011/12/10(土) 19:20:58.52 ID:muetwuoBo

さすがにこれは何とかしなければいけないと思う上条。とにかく少しでも姫神を慰めようと、必死に頭を回転させて、


「あ、あのな姫神…………いってええええええ!?」


突然ゴンッ! と、頭部全体に振動と共に鈍痛が走り渡る。
感触的に金属バットや灰皿、ゴルフバットのようなよく撲殺事件に使われるようなものではなく、おそらく人体のどこかで小突かれたらしき事はわかる。
そもそも、さすがに金属バットなんかで殴られたら、いかに上条が頑丈だといっても致命傷になる。
ともあれ発生場所は後頭部で、上条は考えるよりも直接見て確かめようと、頭を抑えながら涙目で振り返る。

そこに居たのはクラスメイトである吹寄制理だった。
いつもは学校くらいでしか会わなく、制服や体操服姿しか見慣れていないせいか、その淡黄色のドレス姿がとても新鮮に感じられる。
せっかく綺麗な格好をしているのに、不機嫌な表情が何とももったいない。

「何姫神さんをいじめてんのよ!!」

「も、問答無用で頭突きかよ……」

「おおう、経験値高いでカミやん」

ズキズキとする頭を抑えたままで抗議する上条。
しかし、吹寄はまだ怒りが収まらないのか、こめかみの辺りをピクピクとさせながら睨んできている。

もちろん、青髪ピアスは完全無視だ。

「そんなに怒らなくてもいいよ。上条君も悪気があったわけじゃないから」

「おお、姫神さん!!」

「……まぁ、本人がいいなら。でも今度やったらただじゃおかないわよ!!」

姫神のフォローに、渋々といった感じで怒りを収める吹寄。
おそらく吹寄も、上条が故意に人を傷つける事はないと分かっているのだろう。
しかし故意でなければ何をやってもいいわけではないので、彼女が怒るのも当然だ。

とりあえずは姫神のお陰で身の安全を確保できた上条はほっと一息つく。
姫神に精神的ダメージを与えたという点では同罪なインデックスが、近場のテーブルの上の料理にがっついている所は何とも納得いかないのだが。



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