過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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◆ES7MYZVXRs
[saga]
2014/05/01(木) 02:51:17.48 ID:wiguRyO8o
***
上条の視界には、見慣れた天井が広がっていた。
いつものあの病室ではない。自分の部屋だ。
電気が点いていないのでほとんど真っ暗ではあったが、ただそれだけは把握できた。
寝起きの感覚とはまた違う。
この覚醒の仕方は、おそらく気絶の後によるものだ。
(……気絶?)
「何泣いてやがる」
体を起こすと同時に、声がかけられた。
驚いてそちらを向くと、そこには意外も意外、一方通行が怪訝そうな表情を浮かべていた。
ベッドから少し離れた所で、ただこちらを見て突っ立っている。
「一方通行……なんで…………つか、泣くって……?」
そう言いながら自分の目元に手を当てる。
そして、驚いた。
一方通行の言う通り、そこには確かに涙が伝っていたからだ。
音もなく、ただ一筋だけ。
「あれ? なんだ、これ」
「はっ、怖い夢でもみてたンじゃねェのか」
「……夢」
復唱してみても、何の実感も湧かない。
そんな気もするが、結局はいくら考えても何も覚えていないからだ。
「何となく……そういうんじゃない気がするけど…………あれ、インデックスは?」
次第に記憶が繋がってくる。
そう、上条はインデックスを背負って、病院からこの部屋まで向かっていたはずである。
彼女と話している内に、離れたくない気持ちが溢れてきて。
上条はその気持ちを抑えきれずに、彼女を引き留めてしまって。
そして…………そして?
「……俺、確かアイツに告白しようとして……えーと…………」
「フラれたショックがデカすぎて気絶、記憶も消しちまったってわけか」
「い、いや、違う違う! 俺は返事聞いてない…………よな?」
「俺に聞くな」
どうもまだ記憶が安定しない。
それでいて、この感覚はどこか身に覚えもあった。
(そうだ、これ……アウレオルスに記憶を消された後と似てる……妙に頭がガンガンする辺りとか…………)
思考がまとまっていく。
もしもあの状況で上条が何かしらの魔術攻撃を頭に受けたとして、その出処はどこか。
……次第に導き出されていくその答えを、上条は頭を振って否定した。
「いや、ないない。何考えてんだ俺」
「オマエが何考えてンのかは知らねェが、とりあえずその置き手紙は読ンだ方がいいンじゃねェの」
「置き手紙? あっ」
一方通行が指差すテーブルの上。
そこには確かに、一枚の紙が置かれていた。
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