過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」
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◆ES7MYZVXRs
[saga]
2014/05/01(木) 02:53:02.89 ID:wiguRyO8o
***
上条はとにかく走った。
完全下校時刻はとっくに過ぎている為、交通機関も止まっている。
彼女に追いつくには、自分の足で進む必要がある。
もちろん、彼女の通る道というのは分からない。
でも、ゴールはある程度予想できる。
第二十三学区。
ここに来る時と同じ方法であるなら、そこから飛行機でイギリスまで飛び立つはずだ。
彼女もまさか上条が追いかけられる状態だとは思っていないはずなので、意表をついた出国方法を取る可能性は低い。
寮の階段をほとんど全て飛ばして下りていく。
着地の度に足にかなりの衝撃が伝わってくるが、そんなものを気にしている余裕はない。
外に出ると、雪はまだ変わらず降り続いていた。
一瞬、これで飛行機が出せなくなってくれればとも考えたが、この程度ではあまり望めないだろう。
どっちにしろ上条の取る行動は変わらない。
全力で走って、全力で追いつく。
ただ、それだけだ。
勢い良く外へ飛び出した時、ジャケットのポケットの中で、ケータイが振動した。
できれば後回しにしたかったが、もしかしたらインデックスに関係する事かもしれない。
そう思って、走りながら画面を開いてみると、そこには食蜂操祈という表示。
「もしもし、操祈か?」
『はいはぁい、“あなたの”操祈ですよぉー。ふふ、良い夜ねぇ』
「……悪い、今ちょっと急いでんだ。大事な用じゃないなら」
『インデックスさんの所へ行きたいんでしょぉ?』
「なっ、知ってんのか!?」
『私の情報力を舐めてもらっちゃ困るわぁ。
こうして電話してのも、あなたに選択肢を与えるためよぉ。一方通行さんじゃないけどぉ』
「選択肢……?」
『えぇ。インデックスさんが第二十三学区へ向かっているって事くらいは予想できているわよねぇ?』
「あぁ、とにかく場所は分かってるから、まずはそこまで行こうと……」
『そう簡単にはいかないのよぉ』
上条の足が止まった。
これは別に、食蜂との会話に集中するために、というわけではない。
止まりたくなくても、止まらざるをえなかった。
警備員(アンチスキル)の交通整理。
車がいくつも停められており、赤いライトが目に眩しい。
いつもであれば、こんな雪の日にご苦労様ですと通り過ぎる所だが、今はそうもいかない。
第二十三学区へ行くためには、この道が一番の近道だからだ。
「なんだ……これ」
『なんでも、雪の影響がどうたらこうたらで、あちこち交通整理が行われてるみたい。
それも、第七学区から第二十三学区までの最短経路を一つ残らず潰すように。すごい偶然よねぇ』
「……妨害工作ってわけか」
『学園都市上層部には上条さんの情報はすぐ伝わるでしょうしねぇ。さて、どうするのぉ?』
「…………」
ギリッと歯を鳴らす。
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