過去ログ - 魔王「世界の半分はやらぬが、淫魔の国をくれてやろう」
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635: ◆1UOAiS.xYWtC[saga]
2011/12/19(月) 02:08:11.12 ID:IpKcrNbbo
魔王の姿が、強烈な閃光に打たれて浮かび上がった。
ほぼ同時に、聞き覚えのある轟音が響き渡る。

耳をつんざき、腹まで痺れさせるような、強烈な衝撃波。
更に、閃光と轟音は続き、魔力の殻の向こうで、何度も魔王が身をよじる。
肉の焼ける匂いが漂い、それは――魔王の体を、雷撃が灼いている証。

魔法使い「まさか………」

僧侶「……雷撃の、最強呪文です。本来、集団に向けて放つものを……魔王に集中させているようです」

戦士「生きて、やがるのか」

その間にも、絶え間なく雷撃が魔王の体を打つ。
一発ごとに魔王が悶え、唾液を散らしながら絶叫する。

数にして凡そ20の、極大の雷撃が収まったとき、魔王は全身に焼け焦げを作り、
煙を上げ、残った腕で体を支えている有様だった。

魔王「キサマ……!!」

勇者「寂しいだろ。……俺を無視するなよ、『魔王』」

幾らか頼りない足取りで、『勇者』が魔王の後ろから近づいていく。
左腕はあらぬ方向にねじれ、ぶらぶらと力なく垂れ下がっていた。
頭からは夥しい血が流れ、左目はずっと瞑られたまま。
歩き方から見て、恐らく足の骨も折れたか、ヒビが入っているはずだ。
肺をやられたか、咳き込む拍子に、血反吐が出る。

勇者「……もう、限界だ。『お前を倒す程度』の力しか、残ってない」


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