192:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/01/10(火) 18:11:13.69 ID:JSkoPqAA0
あかり「ううっ、やめてよぉ、ゆいちゃん……ひっぐ」
結衣「あかり、なんで泣いてるの?」
私の頬に落ちてきたのはあかりの涙だった。
なんで泣いてるの、私とこうなれたからうれしくて泣いてるの?
その涙をぬぐいながら、安心させてあげなくちゃなんて思った。
でも、どうやって安心させるんだろう。
抱き締めてあげた、涙もぬぐってあげた。
でも泣きやまない、ならあかりとキスしよう。
そうすればあかりは安心するだろう。
箇条書きにすれば反吐が出るような一方的な考えで、正常な人から見れば自惚れと狂気であることは間違いなかった。
でも、その時の私にはそれしかなくて、自然と唇をあかりの唇に伸ばしていた。
もう泣くことは無いよとか、離れたりしないよとか、あかりがそれを嘆いたことなんてないのに、あたかもそれが望みであるように錯覚した。
結衣「あかり……」
下顎に手をやって、そのままあかりの唇に私の唇を重ねればいい。
それだけであかりは安心する。
私はあかりとキスができて、まさに一石二鳥だと、考えている愚かな私。
あかり「 …」
だから、あと数センチで聞こえてきたその言葉に、私の動きは止まってしまった。
332Res/258.59 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。