264:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga sage]
2012/03/29(木) 10:23:49.05 ID:+2e9BTx+0
―京子―
どこか落ち着かなかった。
変な罪悪感があって、楽しい時間を過ごしてるはずなのにどこか心は空っぽだった。
鏡に映る私は、今にも泣き出しそうで一体なんでこんなにみじめな気持になっているのか、全然わからなかった。
京子「しっかりしろよ、私」
綾乃にトイレに行くって言って、用を足しに来たわけじゃなかった。
こんなときになんであかりのことを思い出してるんだろう。
この前の公園と電話、あかりが進学校に行くことを考えてることを知ったこと、昔のめちゃくちゃな約束とか。
今まで考えてなかったことが一気に押し押せてきて、精神的に疲れてるんじゃないかって思った。
京子「ははっ、なんだか表情硬くなってきちゃった」
自分の表情が硬い感じがして、鏡を見ながら顔を解してもなんだか硬い顔。
今は綾乃とデート中なんだから、他の女の子のことなんて考えちゃだめなんだぜ。
そんなことをいつもなら自分に言えるのに、今はその言葉を掛ける気になれない。
手を洗ってトイレを出ると、エレベーター前で待ってる綾乃の姿を見つける。
綾乃「遅いわよ」
京子「ごめんごめん、へへへ」
笑ってごまかすってこういうことなんだろうなって思いながら、到着したエレベーターに乗る。
行先は文房具店で、今日はフェアをやっているらしい。
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