過去ログ - アンリ士郎「あ、次の試合いつだっけ。」 嫁ライダー「安価で決めましょう」
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[saga]
2012/01/20(金) 16:05:03.88 ID:YeL03Idp0
ただでさえか細い男の声は、雨音にまぎれてほとんど聞き取れない。
彼は、奇妙な気配に惹かれ服が濡れるのにかまわず、開け放たれた窓に歩み寄った。
厚い雲に覆われた空は一面の闇だった。
灯りも窓の外までは届かない。水煙と雨に遮られて、視界はほとんどないに等しい。
なのに彼は、そこにたしかに光を見た。
広い中庭を挟んだ対岸の回廊。その屋根の上に立つ影を、ぼんやりとした光が照らしていた。
影は、人の形をしていた。
この嵐の中、一糸まとわぬ姿で闇の中に立っている。
男性とも女性ともつかぬ大柄な身体。
透き通るような白い肌。
輝くような金色の髪。
その姿が闇の中に浮かんだのは、一瞬だった。
瞬く間に光は消え、あとには暗闇だけが残された。
「そんな……まさか……」
窓の外を見据えたまま、彼は呆然と立ちつくした。神を見たという実感はなかった。
神の存在を疑っているわけではない。
下法の世界の住人である彼にとって、神が存在することは、肌を裂けば血が流れ出るのと同じくらい当然のことだった。
ならば神の御遣いが存在することにも疑問はない。
けれど闇の中に浮かび上がったあれが、神だとは、どうしても思えなかったのだ。
もしあれが本当に神だとしたら、なぜ、この男をこれほどまでに怯えさせているのか。
そして、なんのためにこの場所に姿を現したのか――
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