過去ログ - 妹の手を握るまで
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705:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/13(金) 22:20:25.50 ID:rO4o6nxQo
・・・・・・何かおかしい。あたしは必死に考えを巡らそうとした。妹友ちゃんのお兄さんへの気持ちについては妹ちゃんの言うとおりで、妹友ちゃんはお兄さんのことは好きではない。
でも、妹友ちゃんがこんなひどいゲームに踏み切ったのは妹ちゃんへの愛情が故だったはずだ。先輩のことを好きな振りをしたのだってそう。つまり妹友ちゃんにとっては先輩もお兄さんも道具に過ぎず、妹友ちゃんの本当の恋愛感情は妹ちゃんに向けられていたはずだった。

あたしと先輩が一緒にいるところを目撃したくらいで妹友ちゃんが取り乱したりするはずはなかった。それも彼女が大好きな(ふりをしている)お兄さんに刺々しい言葉で怒鳴るほどには。
あたしは何か間違えているのだろうか。何か勘違いをしているのだろうか。


『それでね、委員長ちゃんの指示を受けないで勝手にしちゃったんだけど』
妹ちゃんの話は続いていた。

『傷ついたあたしをお兄ちゃんが慰めるって感じじゃなくなっちゃって。むしろお兄ちゃんの方が考え込んでたんで』

「うん」
あたしは返事をした。まだ頭の中は混乱している最中だったけど。

『だから。妹友ちゃんがお兄ちゃんのことを好きじゃなかったことを、先輩を自分から奪ったあたしへの仕返しのためにお兄ちゃんに近づいたことを話しちゃった』

「・・・・・・」
それがいいのか悪いのかあたしには判断できなかった。でも、妹友ちゃんの意図がどうであれ妹ちゃんとお兄さんの仲が接近すればよいのだ。
あたしは気を取り直して妹ちゃんに聞いた。

「それで? お兄さんの反応はどうだった?」

『うん、混乱してはいたけどそんなに傷ついてはいなかったみたい』
妹ちゃんの話によると。お兄さんはこう言ったそうだ。


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