過去ログ - 妹の手を握るまで
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924:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/23(月) 22:52:21.06 ID:cC0z6VNso
「毎日、ファミレスだけじゃ飽きちゃうよね、昔よく配達してくれたおそば屋さんとかお寿司屋さんとかの出前も取ろうよ」
あたしは傍から見たらはしゃいでいるように見えたかもしれない。いや、お兄ちゃんと二人きりの一週間の生活をお兄ちゃんと話し合っているという状況があまりに幸せで、実際にあたしは珍しく
はしゃいでいたのだ。

「あ、あとさ。お兄ちゃんが好きな雑炊なら、あたしでも作れるけど」
あたしは料理が下手だけど、唯一お兄ちゃんが全部食べてくれたのが雑炊だったことを思い出してあたしは言った。

「お兄ちゃんが病気の時に久しぶりに作ったけど、三食分を一度に食べちゃうとは思わなかった・・・・・・よっぽど気に入ってくれたんだね」

「・・・・・・まあ、食事の話はいいけどよ」
お兄ちゃんがどうでもいいという感じで口を挟んだ。

「うん」

「1週間も二人きりでおまえ、寂しくないの?」

「別に。寂しくないよ。お兄ちゃんもいるし」
あたしは本当のことを答えた。あたしは言葉を惜しんでお兄ちゃんに誤解されることはあるかもしれないけど、お兄ちゃんに話す言葉はいつだって本当のことだったし、それはこの時も例外ではな
かった。

「え」
お兄ちゃんは戸惑ったように言った。
あたしはその言葉を聞いて不安になった。考えてみれば大学生のお兄ちゃんが夜予定が入っていても不思議はないのだ。

「・・・・・・いるんだよね? 大学終わったらすぐ帰ってきてくれるんでしょ?」
あたしは不安を隠さずお兄ちゃんに聞いた。

「まあ、今はバイトもしてないし、帰りは遅くはならないけど」
お兄ちゃんはあっさりと答えた。

「うん・・・・・・よかった」
一時の不安が去りあたしはまた落ち着きを取り戻した。

次の瞬間お兄ちゃんが予想外の質問をしてきた。


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