970:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[saga]
2012/01/27(金) 22:20:30.64 ID:qSeizNVEo
学園祭当日、あたしは実行委員の当日の役目をどういうわけか免除され、先輩と二人で調理部が出店したカフェに座っていた。
その日も先輩の感情は不安定だった。お兄ちゃんに嫉妬して悪口を話すかと思えばそれに怒ったあたしに気遣い突然謝って前言を取り消したりする。
あたしは、お兄ちゃんへの誹謗は許さなかったけどそう言うしかない先輩の気持ちもよくわかった。なので先輩が謝罪すればそれを受け入れ、最近では避けていた先輩の求めに応じてキスしたりもした。
あたしが先輩と仲直りしたその時だった。あたしは委員長ちゃんに話しかけられた。
「妹ちゃ〜ん。ここにいたの」
「ああ、委員長ちゃん」
「何だ? また、彼氏と一緒なんだ」
委員長ちゃんはあたしたちをからかった。
「・・・・・・委員長さ。マジ邪魔なんだけど」
先輩が委員長ちゃんを睨んだけど、委員長ちゃんは全く気にしていない様子だった。
「こら。仮にも女の子に向かって邪魔とか言うな」
委員長ちゃんが先輩に言い返した。
「せっかく妹と二人きりなのによ」
「あのね。妹ちゃんは本当だったら来客整理誘導係で、校門の前に立ってなきゃいけないのよ」
「わかってるよ」
「それを、あんたに『妹と一緒に学祭を回りたいよ〜』って頼まれたから、妹ちゃんをフリーにしてあげたんでしょうが」
「ごめんね委員長ちゃん」
「いいのよ。あたしはただこいつの言い草が気に障っただけで」
「だからわかってるって。悪かったよ」
「二人のとこ邪魔してごめんね? 妹ちゃん」
「別にいいよ」
「そういえば妹ちゃんこんなクズと一緒にいていいの?」
「クズとは何だクズとは」
委員長ちゃんと先輩との会話はまるで漫才のようだったけど、二人の掛け合いを聞いているうちにあたしはふと奇妙なことに気がついた。
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