過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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111: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2012/01/21(土) 20:06:32.85 ID:yEPWimwz0

あのフードは、今上条の部屋のベッドの上にある。朝のシスター屋外露出事件を受け、被害者が動揺して置いて行ってしまったのだ。
だとすると、上条当麻を引き連れてきた方が良かったのではないのか……という意見は、この場合には適応されない。
なぜなら、シスターは追われているから。また、その追手のうちの一人が上条に危害を加える可能性が非常に高いから。
そうなると、いくら丈夫な上条でさえ、正直どうなるか分からない。それに、まだあの男を危険に巻き込みたくはない。
どうせ、いずれ自分から巻き込んでしまうのだ。土御門としては、彼に最大限のサポートをするのが最小限の責任なのだ。


(…っつっても、あのお人好しが目の前で困っている人間を放っておける訳がないんだけど)


だが、インデックスに関しては土御門元春の責任だ。当初は上条当麻に任せて自分は遠くでサポートしようと思っていた。
しかし実際、少女は上条でなく土御門の部屋に落ちてきた。不幸体質で危険を呼び寄せるあの男を差し置いて、だ。
だから、この件だけは自分が責任を取る。イギリス清教の人間としても、学園都市の人間としても、一人の人間としても。
そして、守るべきモノは絶対に守ってみせる。他でもない、彼自身のやり方で。


「おっ、着いたか」


チープな到着音が、エレベーターが七階に止まったことを告げてくる。土御門はその音に従い、箱の中から降りる。
さて、上条当麻の部屋の前では……ドラム缶ロボが三台ほど集まって、何やらガタゴトやっているようだ。
もしかすると、床にくっついているガムを剥がそうと躍起になっているのかもしれない。しかし、三台は多すぎる。
だとすると、もっと大きなゴミが落ちているのか……いや待てよ。まさかこれは、


「…おいおい。随分と大きなゴミだな」


女の子が、床に落ちていた。実際は倒れたのだろうが、その様子は落ちていると形容した方が分かりやすいかと思われる。
まるで、路地の隅っこに落ちているハンカチのような感じだ。彼女は目を固く閉じ、倒れたままほとんど動かなかった。
とりあえず、修道服が一定のリズムで少しばかり膨らんだり萎んだりしているので、呼吸はある。死んではいない。
多分腹が減って倒れているのだろうが、どうも様子が変な気がする。兎にも角にも、まずは声をかけてみることにしよう。


「おい。早速飯でも食いに来た――――っ!?」


声が上げられなかった。何故気がつかなかったのだろう。彼女は目を閉じていたのではなく、痛みに顔を歪めていたことに。
掃除ロボが人間などを掃除しないということにもだ。というより、まず通路の真ん中に倒れている時点で気付くべきだった。
そう。インデックスは、背中から血を流して倒れていたのだ。苦痛に耐えながら、それでもフードを回収しようとして。




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