過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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◆sk/InHcLP.
[saga sage]
2012/02/14(火) 04:16:55.58 ID:bswlQR1P0
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とにかく、このままでは死んでしまう。警備員の目を避け、建物と建物の隙間に隠れた土御門が改めて傷口を見た感想がこれだった。
背中を刀でざっくりと斬られたような、というか実際に日本刀を使って斬られたであろう傷はやはり深く、出血は増える一方だ。
少女の身体から出たばかりの新鮮な血が、否応なく土御門元春の両手を真っ赤に染める。
「チッ。大丈夫……じゃないよな」
「だい、じょうぶ……だよ? とにかく、血を……止めることができれば……」
大丈夫ではないと誰が見ても分かる状態だった。土御門は怪我に対する知識もあるので分かるが、もう応急処置の段階を過ぎている。
自身も切り傷などを応急処置で包帯を巻くが、彼女の出血量ではもうそれでは駄目だった。失血で意識も不安定になっているのだ。
ちなみにこのインデックスはどうやら『いつもの』というか、先ほどまでの意識とは違う、元の状態のインデックスに戻っていた。
「クソ。この状態じゃ救急車を呼んでも間に合わないか…」
「うん……。ふふっ……せっかく助けてもらったのに…ね……」
消え入るような声で、それでも少女は笑っていた。少しでも土御門を不安にさせまいと、安心させようとして、彼女は無理をしていた。
もう失血で意識も飛びそうだろうに、この少女は無茶ばかりする。自分がとんでもない目に遭っているのに、人に笑顔を振りまき続ける。
これが、インデックスという少女だった。イギリスで一緒にいた頃から、まだ『禁書目録』になる前からも、そこだけは変わっていない。
そうだ。これでは助けた意味がない。土御門元春が命を懸けてこの子を助けたのは、何もこんな苦しげな笑顔を見るためではないのだ。
もう一度、覚悟を決めなければならない、、、か。
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