過去ログ - 土御門「忘れたかにゃー、インデックス。オレって実は天邪鬼なんだぜい」
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184: ◆sk/InHcLP.[saga sage]
2012/03/12(月) 21:35:31.48 ID:wyrSFD9O0

「くっ。ご丁寧にどうも。報告は迅速かつ正確に行ってくるさ」

「では土御門。インデックスを頼みましたよ」

「変なコトをしたら承知しないからなっ!!」


語気を荒げたステイルは、踵を返してそのまま神裂と共に大聖堂の中へ消えていった。
残ったのはインデックスとオレの二人。まあ、年が近いということで付き合いも長いオレたちである。
二人っきりになっても特に思春期の男女特有の変な感じになるでもなく、あくまでも自然体だった。


「もとはる。変なコトって何かな?」

「インデックスも大人になったら分かるって」

「む。じゃあもとはるはもう大人なの? 私とほとんど年も変わらないのに」

「ガキにとっては、二個や三個の年齢差は大きいものなのだぜい」

「そういうものかな」

「そうぜよ」

「ふーん」


他愛の無い会話が続く。こうして二人っきりで面と向かって会話する機会も、最近ではめっきり減っている。
その理由は、インデックスが忙しくなってしまったからだ。禁書目録の作成。それが、彼女の仕事だ。
彼女の場合、そのためにこの教会、ひいてはイギリス清教に在籍していると言っても過言ではない。
しかし、その禁書目録が完成してしまえば、彼女はどうなる?


(あの教会が何もしない訳はない。必ず、イギリス清教に彼女を縛り付けておく鎖や、管理できる機能を作るはずだ)


言ってしまえば、それさえも彼女の役目のうちの一つに過ぎないのかもしれない。実際、禁書目録はそうあるべきだ。
だが、彼女は? 禁書目録ではなく、インデックスという一人の少女は、一体どうなってしまうのだ?
そこまでは、分からない。だが、土御門は知っている。この教会のトップは、慈悲を見せるような優しい奴ではないことを。
あの女、ローラ=スチュアート。彼女の手により、インデックスは今の彼女とはまったく別の状況に置かれることになる。
それだけは間違いない。土御門は、この教会でずっとそんな策略めいた仕事をしてきたので、その考え方が分かる。

しかし、こればかりは一個人の意志どうこうでどうにか出来る問題ではない。事はイギリス、ひいては世界をも巻き込む。
情や勢いでどうにかしていいものではないことも、土御門はよく知っている。では、一体何をすればいいのか、オレは。
この少女のことを、ただ黙って見て見ぬふりをして非道な行いを見逃すしかないのか。でもそれは……



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