119: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/16(金) 20:13:01.50 ID:0CLrAeMro
夕食を終え、外出用の服に着替えなおした播磨は和子にバレないよう家を抜けだす。
そして街に出た。
夜の見滝原は、繁華街以外は人通りも少なく静かだ。
ただ、その静けさが彼にとって異様に感じられたことは言うまでもない。
(この街の夜は、どうも慣れねェ)
播磨はそんなことを考えながら歩く。
別にアテがあるわけではない。
ただ、自分の感じた妙な違和感をたどって行けば、そこに何かの手がかりがあるのではないか。
そんな漠然とした予感だけは抱えていた。
しばらく歩きまわった時、彼は見覚えのある制服姿の少女を見つけた。
巴マミ、ではない。
「アイツは……」
短めの髪の毛に見滝原中学の制服。
彼の記憶が確かなら、彼女はまどかと同じ中学に通う美樹さやかという女子生徒のはずだ。
「おい」
「ひっ!」
声をかけると、まるで身体全体が浮き上がっているかのように驚く。
「お前確か、まどかの友達の、美樹だったか」
「あ、ああ。美樹さやかです。あなたは播磨さん、でしたよね」
「そおだが。お前、こんな所で何やってるんだ」
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