187: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/19(月) 20:45:22.04 ID:b+lQC6nqo
日曜日のあの事件から数日。播磨の唇には未だにあの時の感覚が残っていた。
(くそっ……! なんのつもりだったんだ)
何か悪いことをしたような気持ちになり、あの日は帰ってから和子の顔もまともに見られなかった
ほどだ。
何か情報を聞き出そうと、日曜日に巴マミと行動をともにする。
だがそんな目論みも、マミの行動の前にあえなく崩れてしまう。
そして、残ったのは大きな悶々とした気持ちだけであった。
とはいえ、時間の経過とともに冷静になることができた。
それでも、紅茶の香りをかぐと、あの時のことが思い出されてしまうのだが。
「……」
モヤモヤした時は無心になって働けばいい。
播磨はそう思い、この日も病院の清掃アルバイトにせいをだす。
この日も市内の病院で、薄暗い廊下を掃除していた。
暗い病院の廊下で、見慣れない人影を見る。
「誰だ?」
病院の職員には見えない。
よく見ると、見滝原の制服を着ており、手にはヴァイオリンのようなケースを持っていた。
(また見滝原か)
「あ、あの……」
「面会時間はとっくに過ぎているはずだぞ」
702Res/519.76 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。