264:年末スペシャル ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/24(土) 18:04:09.37 ID:UqEfXJhDo
その日、色丞狂介は部活動の帰りであった。
週刊少年ジャソプが発売されているのを思い出した彼は、学校から寮に帰るついでに
コンビニエンスストアに立ち寄る。
「っらっしゃいませェ……」
妙にやる気のないやせ形の店員がレジをいじりながらそう言う。
しかし、今の狂介には店員よりもジャソプである。
さっさと買って帰ろうかと思ったのだが、そういうときに限って週刊ベースボールに目が行ってしまう。
「豊田さんのコラムを立ち読みして帰るか」
そう思い、彼はしばらく雑誌を手に取ってみる。
その時である。
「店長、超大変です!」背の低い女性店員が裏から出てきて、別の男性店員に声をかける。
「なンだうるせェな……」
「なんでも、能力者専門の刑務所から能力者が超逃げ出したらしいですよ。現在も超逃亡中です」
「だからなんだっつうンだよ」
「どうやら、その刑務所っていうのが、学園都市内のものらしいんですよ」
「で?」
「だから、このあたりを今も超逃亡中なんです」
「それで警備員(アンチスキル)どもが騒いでたのかよ。ウゼェ……」
「店長、超どうしましょう」
「別にどうもしねェよ。さっさとからあげクンの用意しろや」
「店長、超年寄臭いです。ジジイなのは、髪の毛の色だけにしてください」
「うっせェ、髪は関係ねェだろが! ナルカミだって同じだろうが」
「ナルカミさんは超イケメンですよ」
「ああン?」
(これは大変だ)
狂介は、急いで週ベを棚に戻すと、コンビニから飛び出す。
*
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