544: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/07(土) 16:23:39.80 ID:TtSXhkSbo
嫌な空気がどんどんと近づいてくるのを感じる。
(これが魔女ってやつか)
播磨はそう思ったがそれでも言葉を続ける。
「本当の強さってのは、奇跡や魔法では得られねェ」
「どういうこと?」
「それはただの逃げだ。本当に強いのなら、目の前のどんな現実でも立ち向かって、
乗り越えてみせる」
「でも……」
「俺たちはもう、覚めなきゃいけねェんだよ」
「……」
「この夢からな」
「拳児くん……」
播磨は抱きしめた手を緩め、まどかと向かい合う。
まどかは涙をたくさん溜めた目を閉じた。
それを見た彼は、身をかがめて彼女の唇を、自分の唇でふさぐ。
つづく
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