543: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2012/01/07(土) 16:22:35.37 ID:TtSXhkSbo
播磨拳児がその場所に来たのはまったくの偶然、というわけではない。
だがある意味賭けであった。
まどかの気持ちを考え、魔女とやらを迎え撃とうとする場所を予測する。
この予想が外れれば、彼女は魔法少女になっていただろう。
彼が生涯で一番頭を使った瞬間でもあった。
今まで美樹さやかの捜索や“逆結界”の設置などで街の地理は十二分に把握していたので
目的地がっ決まればそこから迷うことはなかった。
「拳児くん、どうしてここに……」
丘の上の公園でずぶ濡れになっているまどか。
恐らく自分も同じようにずぶ濡れだろう、と播磨は思う。
「バカなお前ェを止めるために決まってるだろう」
「そんな。でも、この街を守るためには――」
「ふざけるな!」
そう言って、播磨はまどかを抱きしめた。
「け、拳児くん」
「魔法の力で街を守ったところで意味なんてねェんだ」
「そんな……」
「まどか」
彼女を抱きしめたままで播磨は言う。
「本当の強さってやつはな……」
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