6: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/11(日) 19:25:52.38 ID:3NsOQz0Wo
夕方、適当に買い物をして家に帰る。
家と言っても彼の家ではない。
今年から彼は母親の妹、つまり叔母の家に下宿しながら高校に通うことになっているのだ。
ちなみに叔母は独身なのにマンションを買っており、部屋が余っているので家賃を払うことを
条件に住まわせてくれたのである。独身なのに。
「おかえりー、拳児くん」
比較的早い時間にも関わらず、マンションには叔母が戻っていた。
「なんだ和子、随分早いんだな」
「もう、拳児くん? 和子はやめてって言ってるでしょう? こ、恋人と間違えられたらどうするのよ
……」
「安心しろ、それは絶対ないから」
「もー、昔みたいに和子お姉ちゃんって呼んでくれたらいいのに」
そう言いながら和子は身体をくねらせる。
実に気持ちが悪い。
「それより拳児くん」
「あん?」
「せっかくこの街に来たんだから歓迎会をやりましょうよ」
「歓迎会?」
「そう、播磨拳児歓迎会、イン見滝原」
「歓迎会なら前に散々やっただろうが」
「私たちだけじゃなくて、私の知り合いも呼んでいるの」
「ヤメロ、面倒くせェ」
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