65: ◆tUNoJq4Lwk[saga]
2011/12/13(火) 19:37:40.00 ID:N5KukWiuo
暗闇に包まれはじめる道を、播磨とまどか、そしてさやかの三人が歩く。
長く延びていた彼らの影は、次第に夜の闇に溶けていゆく。
「じゃあ、アタシはこっちだから。後はお二人で」
「もオいいのか?」
「うん、アタシのマンションすぐそこだから。じゃあね」
「バイバイ、さやかちゃん」そう言ってまどかは手を振った。
「バイバイ、お幸せに」
「……」
話好きで元気っ子のさやかがいなくなると、急に静かになった。
(何を話せばいいんだろうか)
播磨にとってまどかと二人きりになるのは初めて会った時以来のである。
ただ、初対面の時には間に猫のエイミーという緩衝剤があったので、本当の意味での二人きりは
これが初めてだ。
「あの、拳児くん」
「ん?」
「さっきの話なんだけど」
「話?」
「何でも願いがかなうならって、話」
「なんだ、そのことか」
「うん。自分の命と引き換えにしてでも叶えたい願いがあるのかって、ずっと考えてたの」
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