過去ログ - 女勇者「頼む、仲間になってくれ!」黒騎士「報酬はいか程で?」
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113:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 19:57:12.68 ID:qCNQwcF40

ここで、女勇者は一旦演説を止める。
そこに生じた沈黙に対し間髪入れる事無く、
議場の一席から一人の男が立ち上がり、声を張り上げ、拳を振り上げ、言ったのだ。

以下略



114:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 19:57:39.09 ID:qCNQwcF40

その熱気は、神殿外の一般民衆にまで飛び火し、彼らもまた同様に叫んだ。

―― 日 輪 万 歳 !!

以下略



115:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 19:58:07.91 ID:qCNQwcF40

――『太陽の神殿』
――『至聖所』

全ての聖職者が、かの会議後の熱狂から始まった景気づけの宴に参加してしまった為に、
以下略



116:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 19:58:42.57 ID:qCNQwcF40

さて、この青年はその制服より『太陽騎士団』の一員であることは明らかである訳だが、
その黒い革製ブーツに取り付けられた拍車が『銀』である事から、
まだ『叙任』を経て騎士にはなっていない見習いの『従騎士』である事が解る。
叙任を経た騎士の拍車は『金』なのだ。
以下略



117:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 20:02:17.66 ID:qCNQwcF40

――『女勇者』と『従騎士』
この2人は腹違いの兄妹の関係である。
此処には居ないが、もう一人、女勇者には兄がおり、その兄と『従騎士』は双子の兄弟であった。

以下略



118:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 20:02:43.56 ID:qCNQwcF40

女勇者は確かに『勇者』である。
それは、この世に生まれ落ちた時から決まっている事であり、運命付けられた事である。
しかし、彼女の周囲は、『太陽の王国』の神官達も、『太陽騎士団』の騎士達も、
これまでの彼女の十五年の生涯の中で一度たりとも、彼女を『勇者』としてマトモに扱った事は無かった。
以下略



119:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 20:03:14.08 ID:qCNQwcF40

女勇者「私は……故に『勇者』としての修練を、不完全も良い所な独学でこなす他無かった」
女勇者「今日もそうだ。私は確かに今日、演台で勇者としての役を果たしたが」
女勇者「それも今日だけだ。あの、自分の書いたモノでもない演説の原稿を読んで、人々を煽って終わりだ」
女勇者「私は、この地に留め置かれるだろう。『征魔軍』への同行は許されまい」
以下略



120:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 20:03:48.88 ID:qCNQwcF40

従騎士「――私にとっても悪くない、というのは?」
女勇者「兄上だって……見返してやりたい筈だ」
従騎士「はて?何の事で?」
女勇者「トボケないでくれ。兄上だってずっと口惜しい思いをしてきた筈だ」
以下略



121:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 20:04:17.42 ID:qCNQwcF40

女勇者「兄上は『太陽騎士団』の従騎士だ」
女勇者「黙っていても、『征魔軍』には参加できるだろう」
女勇者「しかし…この『征魔軍』には綺羅星の如き名だたる戦士達が大勢参戦するだろう」
女勇者「そうなれば…如何に兄上が勇敢で優秀な騎士であっても」
以下略



122:1 ◆ItNEKgTFQ.[age saga]
2011/12/23(金) 20:04:49.02 ID:qCNQwcF40

女勇者「私には兵も居なければ実力も無い」
女勇者「この国の実権は騎士団長と神官長が握っている」
女勇者「しかし、北方へと攻め入るならば、私の兵隊が必要になってくるが」
女勇者「有力諸侯、有力騎士の力を仰ぐ事は出来ない」
以下略



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