過去ログ - 月火「火憐ちゃんも、お兄ちゃんのことどうこう言えないよね」
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725: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:17:56.19 ID:RRMxgA4m0
「そんなんなったらあれだな、あたしが直江津高校に進学するしかねーよな」
「いや、それは違うと思う」
「羽川さんの言うとおりだよ火憐ちゃん、お兄ちゃんに留年させないことが第一なんだから」
「ああそっか、わりーわりー、つい願望が出ちまった」
「それなら私達が飛び級する方向で考えないと」
以下略



726: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:25:28.90 ID:RRMxgA4m0
「そういや飛び級ってマンガとかでよくあるけどさ、学年を超えるんなら飛び年って方が正しいんじゃねえの? 飛び級じゃクラス超えるだけに聞こえるぜ。一組から三組に移るみたいな」
「でもそれだと飛ばれたクラスは腹立つよね、うちのクラスに何の不満があるのよって。クラス間戦争勃発の危機だよ」
「いやいや、飛び級は『等級』を飛び越えるって意味だから。ほら、上の学年に進むのを進級って言うでしょ」
「おーそういうことか。さすがは翼さんだ、謎が一つ解けたぜ」

以下略



727: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:31:02.64 ID:RRMxgA4m0
「でも第一志望に合格する可能性が高いんなら、私達の懸念事項も片付いたと考えていいかな。あそこ割と家から近いし」
「だな、もちろんこれからもちゃんと勉強してくんねーと駄目だろうけど」
「そんなに心配なの?」
「うん、あんまり遠いと通うの大変だし」
「……ちなみに彼が家を出るという可能性は?」
以下略



728: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:36:54.87 ID:RRMxgA4m0
 もっとも、その辺の事は阿良々木家の中の問題なわけで、そこに部外者たる私が嘴を挟む道理なんてあろうはずもない。
それにこれだけ自信満々な様子から考えて、既に彼らの間では解決済みのようだし。
きっと三人仲良く喧嘩して、そういう結論に至ったのだろう。
まさか戦場ヶ原さんよろしくこの部屋にでも拉致監禁して、忍ちゃんに文句を言われながら説得・納得したわけでもないでしょうし。

以下略



729: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:45:54.06 ID:RRMxgA4m0
「でも翼さん、あたしたまに思うんだよ、現実として兄ちゃんとあたしらが一緒になれないんなら、そりゃあむしろこの世界の方が間違ってんじゃねーのかって」
「さすがにその発想は危険過ぎる!」

 何? ちょっと待って、まさか三人が義理の兄妹だったとかいうオチはないよね? ここにきてそんなまさか。
いや、ここまで外見から内面から似通っている義理の家族なんて、そうそうあるはずもないけど。
以下略



730: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:52:04.26 ID:RRMxgA4m0
 って何を考えちゃってるの!? 私は! この推論こそ危な過ぎるでしょう!
いや本当に、これは間違っても阿良々木くん達の耳に入れてはいけない仮定だ。
検証もしていないような、それこそ推論どころか暴論とでもいうべき内容だけど、可能性がゼロじゃないというだけでもう論外である。
そんな可能性を知ってしまえば、今だってぎりぎりのところでどうにか踏み止まっているような彼らの背中を一押ししてしまうことになりかねない。
そう考えると、彼が自身の変容を火憐ちゃん達に打ち明ける気がないというのは、実に僥倖だと思う。
以下略



731: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 02:57:14.53 ID:RRMxgA4m0
 ぺこりと頭を下げる月火ちゃんに、こちらの方が恐縮してしまう。
若干その方向性は気になるものの、実に兄思いな妹さんである。

「あとはまあ、モチベーションが下がらないように適当に発破掛けてこっか」
「兄ちゃん爆発させんのか!?」
以下略



732: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 03:04:31.16 ID:RRMxgA4m0
「一度直接聞いてみたらどう? 何か欲しいものがないかって。そういうご褒美でモチベーションも高まるんじゃないかな。前に受験に合格したら何でも一つ言うこと聞いてあげるって言ったら、阿良々木くん凄い発奮してたし」
「な、何だって!? 翼さん、何て危険なことを!」
「全くだよ羽川さん! そんな無謀で軽率な真似をするなんて! らしくないよ! ていうかそれは発奮じゃなくて発情だから!」

 わなわなと震えながら、揃って青い顔になる火憐ちゃんと月火ちゃん。
以下略



733: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 03:09:46.39 ID:RRMxgA4m0
 何だろう、今さり気なく決定的な言葉が飛び出してしまった気がする。
全くもう論理の飛躍というのか倫理の飛越というのか。
私は果たして何から突っ込んだらいいんだろう。
というか、激情にかられる前にまず私の話をちゃんと聞いてほしい。あるいは何も聞かせないでほしい。

以下略



734: ◆/op1LdelRE[saga]
2012/04/08(日) 03:14:44.98 ID:RRMxgA4m0
 立ち上がり拳を握り締める火憐ちゃんと月火ちゃん。
瞳の中がメラメラと燃えていて、完全にやる気になってしまっている。
というか私の貞操より、まずモラルとかマナーとか秩序とか節度とか、そういう所を優先して守るようにしてほしい。是非に。

 しかし、兄思いの二人にヒントをあげたつもりが、あに図らんや制裁の動機を与えてしまおうとは。
以下略



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