過去ログ - マミ「杏子……」
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12:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 02:25:50.34 ID:c4Axoe8J0
 光の中から現れたマミは、もう見滝原中学の制服などまとってはいなかった。

 白いブラウスに、髪の毛と同じ色のリボンとスカート。ブラウンのコルセットに、戦いにはやや不似合いなベレー帽。「魔法少女」としてのいつものマミのスタイルだった。

「油断は禁物だよ、マミ。どんな相手かよく分からないからね」

「分かってる」

 マミが路地に駆け込むと、そこには思った通り結界が張られていた。

(あまり強い魔力は感じない……。使い魔は……あそこね!)

 路地の奥の方に、醜い雛鳥のような姿をした異形のものが蠢いている。

「一気にカタをつけるわよ!」

 マミはそう叫ぶとベレー帽を空中高く放り投げた。ふんわりと空中に描かれた放物線の上に、美しい装飾を施した白いマスケット銃が次々と現れる。

(この距離なら……負けない!)

 激しい轟音とともに、夥しい数の砲身から一斉に銃弾が放たれる。それらは一つ残らず使い魔の身体に命中した。

(やっつけ……た?)

 蜂の巣にされた使い魔はしばらくその場でもがいた後、声一つ上げることなく掻き消えた。周囲に巡らされた結界がみるみる崩壊していく。

「さすがだね、マミ」

 キュゥベえが足下に近づいてきて言った。

「相手に反撃の暇を与えないなんて」

「え、ええ……」

 マミは変身を解きながら、あまりにあっけない勝利に微かな違和感を覚えた。

(反撃させなかったというより……相手に攻撃の意志を感じなかった)

「でも、事態は少しばかりやっかいになってきたね」

「え?」



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