13:SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)[sage saga]
2011/12/23(金) 02:26:34.35 ID:c4Axoe8J0
問い返すマミを見上げながらキュゥベえは言った。
「君の学校から見ると、ここは一つ目の事件が起こった場所のちょうど反対側だろう?この使い魔の本体が何であるにせよ、これで僕たちがパトロールしなくちゃいけない範囲はますます広くなったと言わざるを得ない」
「それはまあ、そうかも知れないわね」
「……きみ一人で対応できるのかい?」
キュゥベえがそう問いかけると、マミの目元がわずかに険しくなった。
「……どういう意味?」
「言葉どおりの意味だよ、マミ。これだけの広い範囲を、君一人だけでカバーするのにはやや無理がある。今回の件に関しては助っ人がいた方がありがたいんじゃないかな」
「あの子のことを言ってるの」
マミはキュゥベえを睨みつけるようにして言った。しかしキュゥベえはそれに動じた様子もなく言葉を続ける。
「彼女なら、君もやりやすいだろう?一度は一緒に戦ったこともある仲間なんだし、それに……」
「あの子が協力してくれるわけがないわ」
吐き捨てるようにマミが言うと、さすがのキュゥベえも黙った。
「たとえ来てくれたとしても、前みたいに、なんて……」
「それは僕には何とも言えないね、マミ。でも、彼女の実力は……」
「あの頃とは違うのよ!」
マミは叫びが薄暗い路地にこだました。降りしきる雨の音が、しかしすぐに辺りを包み込む。
「……あの子はもう、昔のあの子とは違う」
力なくマミは呟いた。
「私の知ってる、佐倉杏子とは」
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