171:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:31:08.07 ID:VImMrTW10
「欲しいものは欲しい、嫌なものは嫌だ。そんな簡単なことが言えずに散々苦しんだ
馬鹿な奴らを、お前だってついさっき見たんじゃないのか」
172:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:33:38.58 ID:VImMrTW10
「それだけか」
「あ、と…………あなたが、あいさに、その……手伝ってもらって、十年前、私を」
173:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:34:11.36 ID:VImMrTW10
教師。
教師と、生徒。
口の中でもごもごと二つの単語を咀嚼する。
174:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:35:50.44 ID:VImMrTW10
女はアウレオルスに視線を戻す。
理知的な緑髪の直下にある双眸は、少し目を離した隙に瞼の裏に隠れてしまっていた。
次にその瞳が女の視線とかち合うのは、自分が答えを返した後のことになるのだろうと
175:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:36:26.71 ID:VImMrTW10
ついさっき会得した“やり方”を、試してみることにした。
理屈も感情も景色の彼方に置き去りにして、本当に欲しいものを絞り出す“やり方”。
長く長く息を吐いた。
176:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:38:06.92 ID:VImMrTW10
「…………傑然。対価は確かに受け取った。先ほどはああ言ったが、もしかすると君なら
二つの『愛』を並立させるかもしれんな。そう思わせてくれるほどに」
177:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:39:21.92 ID:VImMrTW10
凍った笑顔が引き攣る。
空気を読まないお気楽な声が割り込んできた。
178:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:42:07.92 ID:VImMrTW10
ああ、つまりそれは。
『インデックスはステイルが死んだらもうダメ』『生きていけない』『死んでやる』
179:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:45:39.12 ID:VImMrTW10
開き直っている感はそこはかとなくあるものの、ステイルも羞恥を殺しきれていないのか
ほんのわずかに耳たぶが赤く染まっている。
というか、余人が耳をそばだてているのを承知であんな台詞を連発していたのか、この男は。
180:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:48:32.58 ID:VImMrTW10
「ここにもいるぞ!」
「げぇっ、キャーリサ!?」
181:>>1 ◆weh0ormOQI[saga sage]
2011/12/31(土) 00:50:40.07 ID:VImMrTW10
「おーおー、今回は大変だったなお前達。いやはや、年寄りの思惑に振り回されちまった
あたりは十分同情に値するよ…………値するけど、なあ、リメエア?」
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