78:>>1 ◆weh0ormOQI[saga]
2011/12/27(火) 22:57:42.63 ID:l5SKq28Z0
わけがわからない。
いや、理解できないわけではないのだが、思考が完全には追いついてこない。
これは、その、つまり、いわゆる。
ぐらぐらする視界をどうにかしてほしくて、視線をまたも彼の瞳に移そうとする。
あの笑顔に触れればなにも怖くないと、そう思える気がして。
首をぴくりと動かした瞬間、今度は腰のあたりに鈍痛。
もう一度、強く強く抱き締められた。
つい先ほどまで炎そのものと化していた愛しい人の身体。
今では元どおり、ほどよい人肌の熱を帯びて――――
「……す、ステイル!?」
否。
いまだ、男の肉体は燃え続けていた。
「…………一千万のルーンプラス、地球全体の龍脈、というのは」
その身体は拝火教に謳われる消えない炎よろしく、ゆらゆらと揺らめいていた。
にもかかわらず、密着する女には火の粉一つ降りかかりはしない。
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