301: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:26:16.47 ID:0pJSZQGw0
「えっ・・・」
「好き。誰よりも、何よりも、一番好きなの。ずっとずっと、あなたの事しか見えなくて、考えられなくて、本当にたくさん、悩んだんだから・・・!」
302: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:27:56.10 ID:0pJSZQGw0
(やっと・・・言えた)
この一言を伝えるために、どのくらいの時間が必要だったのかと思うと気が遠くなる。
思わぬアクシデントのおかげで順番は逆になってしまったけれど、結果的にはこれで良かったのだろう。
303: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:29:17.17 ID:0pJSZQGw0
歳納京子は、照れくさそうに何かを言いあぐねている。
彼女のそんな仕草一つ一つが可愛くて、でも見栄を張ってそれは言えなくて、つい先の言葉を催促してしまう私。
「な、何よ。早く言いなさいよ」
304: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:30:15.60 ID:0pJSZQGw0
「じゃ、じゃあ・・・歳、じゃなくて、き・・・京子?」
「うおおお綾乃〜!」
305: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:30:55.28 ID:0pJSZQGw0
「あ・・・そか。付き合ってるなら、その、するんだもんね・・・」
「え・・・?」
306: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:32:11.87 ID:0pJSZQGw0
いつの日か、千歳を止めるために決行したあの時とは違う、本気のキスを、待っている。
もう、私にも、京子にも、周りなど見えていなくて。
誰かに見られたら困るとか、女の子同士だから変だとか、そんな些細な事はどうでも良くて。
307: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:33:10.11 ID:0pJSZQGw0
*
*
308: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:37:50.27 ID:0pJSZQGw0
生き生きとした樹々を眺めるのは、何度でも良い気分になる。
幸い今日の天候も、その気分を後押ししてくれている。
ふと立ち止まって青い空を見上げてみると、風に乗って流れる桜の花びらが私の肩に落ちた。
309: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:38:55.79 ID:0pJSZQGw0
「おーい、綾乃〜!」
「おはよう、京子」
310: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:39:46.52 ID:0pJSZQGw0
「綾乃? なんか嬉しい事でもあったの?」
「ふふ、いえ。京子のブレザー姿、似合ってるわよ」
311: ◆eZUHOxTppE[saga]
2012/01/19(木) 02:40:51.50 ID:0pJSZQGw0
「す、好きな人から貰ったものだし・・・」
「う・・・は、恥ずかしい事言うわね・・・」
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